足の相談室

子どもの内股歩行

2025.2.17
10歳未満 男性

関東地方

8歳の息子が内股歩行をしています。
親としては3歳頃から気になっていました。幼稚園に入ると先生から指摘され、5歳のときに整形外科にてレントゲン検査や問診を受けましたが、特に問題ないと言われました。
本人も痛がる様子がなく、特別に転びやすいこともありません。
しかし、このまま本当に問題がないのか、親として心配しています。子どもはたくさん歩くことを趣味としていて、内股の影響で靴底が偏ったすり減り方をして、短期間で靴が劣化します。また、小学校のお友達から内股を指摘されるようにもなりました。
今後、内股歩行のままでいると、成長面においてどのような不具合が生じますか。
理学療法士

久保 和也

この度はお問い合わせいただき、ありがとうございます。
8歳のお子様の内股歩行についてのご心配、また健やかな成長を思う親御様の気持ちが伝わってまいります。お子様の内股歩行でのお悩みを持つ親御様は多くいらっしゃいます。

内股歩行は、幼児から学童期にかけて見られる歩行の特徴で、特に 3〜5歳頃に目立ちますが、ほとんどの子どもは10歳頃までに自然に改善します。多くは成長に伴う骨の向きの変化によるもので、特別な治療を必要としませんが、転倒が多い、膝や股関節に痛みがある場合 は専門の医療機関を受診し、評価を受けることを推奨します。

【主な原因】
・ 大腿骨前捻角の増加(大腿骨が前方にねじれ、つま先が内向きになる)
・脛骨内ねじれ(すねの骨が内捻し、足先が内向きになる)
・割座、W座りの習慣(股関節の内旋を助長する姿勢)
・遺伝的要因(家族に内股歩行の傾向がある)

【改善のための対策】
・座り方の工夫(W座りを避け、あぐら座りを推奨)
・運動(つま先を外向きにするペンギン歩き、カニ歩き、四股踏み、など)
・靴選びを工夫(かかとがしっかりした靴を履く)

【生じる可能性のある不具合】
・転倒しやすい(つま先が内向きのため、足がぶつかり、転びやすくなる。)
・膝や股関節への負担(膝が内側に入りやすく、X脚になりやすい。痛みや関節疾患のリスク)
・スポーツ動作に影響(ダッシュやジャンプの踏ん張りが弱く、方向転換が苦手になる。)
・靴のすり減りが偏る(靴の内側ばかりがすり減り、膝や足首のバランスが崩れる)

10歳を過ぎても顕著な内股が続く場合、転倒が多い、痛みがある場合は専門機関の受診を検討ください。 運動を継続しながら経過を見守ることが大切です。

お子様がこれからも楽しく元気に歩けるよう少しでもお役に立てれば幸いです。
気になることがございましたらお気軽にご相談ください。

BACK

子どもの内股歩行

コメント投稿

メールアドレスは公開されません。スタッフが確認後に掲載されます。
◎投稿確認のメールは届きません。
◎投稿の後、すぐには掲載されませんので複数回の投稿をしないようご注意ください。

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.