お書きいただいた内容からは、「モートン神経腫」の可能性が高いと推察されます。
モートン神経腫は、足指の間を走る感覚神経が圧迫や炎症を受けて、痛みや痺れ、感覚鈍麻といった症状を引き起こすトラブルです。玉砂利の上を歩いているような感覚や、第2・3趾の痺れが持続していることも、典型的な所見のひとつです。
ここが重要なポイントですが、モートン神経腫は「結果」として炎症が生じているため、根本的な「原因」に対する対策がなければ、ステロイド注射で一時的に症状が和らいでも再燃してしまいます。症状が数年も続いているのは、その原因に十分な対応がなされていなかった可能性があります。
主な原因としては、
• 足首や股関節の可動域の狭さ
• 扁平足や甲高といった足の構造的問題
• 足趾(特に母趾)の長さや筋力のバランス
• 合っていない靴の使用
などが挙げられます。
当院での治療は、ステロイド注射や体外衝撃波(ショックウェーブ)による炎症の緩和とあわせて、
• 靴の見直し
• 足の形に合わせたインソールの作製・使用
• 関節の柔軟性を高めるストレッチ指導
を組み合わせた根本的な対策を行っております。
原因の是正自体は 1〜2ヶ月程度で可能なことが多いのですが、一度障害を受けた神経は回復に時間を要し、完治までには3ヶ月〜2年ほどかかるケースもあります。
通院は多くの方が 3〜5回ほどで終了していますが、長年のお悩みを考えると、劇的な改善を即座に実感するというよりは、徐々に快方に向かうというイメージになるかと思います。ただし、モートン神経腫であれば、きちんと対応することで改善は十分に見込めます。
早速のご回答ありがとうございます。
一度診察を受けたいと思いますが、ちょっと遠いため、検討させて頂きます。
ちなみに、どんな検査で原因や病名を判断出来るのでしょうか?
特別な検査は必要なく、足の外観や各関節の可動域、レントゲン画像を確認することで、おおよその診断は可能です。ステロイド注射で一時的に症状が軽減している点からも、モートン神経腫である可能性が高いと考えられます。
当院でご提供できる内容としましては、
• 優先順位をつけたご自宅でのストレッチ指導
• ステロイド注射(必要に応じて)
• 足に合わせたインソールの作製
• その他、靴の選び方や生活上の注意点などのアドバイス
といった包括的な対応になります。