足の相談室

モートン神経腫の原因と対処法

ヒデさん

50代 男性

関東地方

はじめまして。
4,5年前から足裏の痛みに悩まされています。
最初に痛みに気付いたのは、左足裏の母趾球としょうしきゅうの間あたりが少し腫れて靴を履いて歩くことが辛くなったことです。
その時に同時に、左足の第2趾と第3趾の内側あたりから腫れているあたりまで常に痺れていることが分かりました。
当時痛みが酷いため整形外科クリニックに行き、痛くてつらいことを説明すると、ステロイドを腫れているところに注射され痛みは劇的に緩和し、腫れもひきました。
ところが、痺れは変わらず今も常時続いているのと、長時間歩くと、痛みに変わり、酷いときは、単なる痛みではなく、玉砂利の上を歩いているような足裏の感覚になってきます。
どのような原因が考えられますでしょうか、また治療法はありますでしょうか?
よろしくお願い致します。
院長

桑原 靖

お書きいただいた内容からは、「モートン神経腫」の可能性が高いと推察されます。

モートン神経腫は、足指の間を走る感覚神経が圧迫や炎症を受けて、痛みや痺れ、感覚鈍麻といった症状を引き起こすトラブルです。玉砂利の上を歩いているような感覚や、第2・3趾の痺れが持続していることも、典型的な所見のひとつです。

ここが重要なポイントですが、モートン神経腫は「結果」として炎症が生じているため、根本的な「原因」に対する対策がなければ、ステロイド注射で一時的に症状が和らいでも再燃してしまいます。症状が数年も続いているのは、その原因に十分な対応がなされていなかった可能性があります。

主な原因としては、
• 足首や股関節の可動域の狭さ
• 扁平足や甲高といった足の構造的問題
• 足趾(特に母趾)の長さや筋力のバランス
• 合っていない靴の使用
などが挙げられます。

当院での治療は、ステロイド注射や体外衝撃波(ショックウェーブ)による炎症の緩和とあわせて、
• 靴の見直し
• 足の形に合わせたインソールの作製・使用
• 関節の柔軟性を高めるストレッチ指導
を組み合わせた根本的な対策を行っております。

原因の是正自体は 1〜2ヶ月程度で可能なことが多いのですが、一度障害を受けた神経は回復に時間を要し、完治までには3ヶ月〜2年ほどかかるケースもあります。

通院は多くの方が 3〜5回ほどで終了していますが、長年のお悩みを考えると、劇的な改善を即座に実感するというよりは、徐々に快方に向かうというイメージになるかと思います。ただし、モートン神経腫であれば、きちんと対応することで改善は十分に見込めます。

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モートン神経腫の原因と対処法

コメント 2

  • ヒデ

    早速のご回答ありがとうございます。
    一度診察を受けたいと思いますが、ちょっと遠いため、検討させて頂きます。

    ちなみに、どんな検査で原因や病名を判断出来るのでしょうか?

    • 桑原 靖

      特別な検査は必要なく、足の外観や各関節の可動域、レントゲン画像を確認することで、おおよその診断は可能です。ステロイド注射で一時的に症状が軽減している点からも、モートン神経腫である可能性が高いと考えられます。

      当院でご提供できる内容としましては、
      • 優先順位をつけたご自宅でのストレッチ指導
      • ステロイド注射(必要に応じて)
      • 足に合わせたインソールの作製
      • その他、靴の選び方や生活上の注意点などのアドバイス
      といった包括的な対応になります。

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