お写真を拝見すると、巻き爪が足指に食い込んでいるというよりも、腫れによって足指側が爪に押し上げられ、それがさらに炎症を悪化させているという悪循環になっているようです。
そのため、外用薬のみでの改善は難しく、通常は局所麻酔下で、食い込んでいる爪を部分的に除去する処置が必要となります。
この処置を行うことで、数日〜1週間ほどで炎症は落ち着いていくことが多く、その後に巻き爪そのものの治療を行うのが一般的です。
また、爪の状態を拝見すると厚みがあり、白い縦線が入っているため、爪白癬(爪の水虫)が背景にある可能性も考えられます。
爪が厚くなると硬度(剛性)が高まり、足指からの圧に反発する力が強くなるため、爪の両サイド(側爪郭)への圧力が増し、炎症や痛みを起こしやすくなります。
さらに厚い爪は弯曲力も強く、靴の中での圧迫が加わることで、局所に負担が集中しやすくなります。
これらを踏まえると、当院での治療方針は次のようになります。
① 局所麻酔下で食い込んでいる部分の爪のみを部分的に除去し、爪全体を薄く整える(グラインダー処置
② 削った爪片から白癬菌が検出された場合は、外用薬または内服薬による抗真菌治療を併用
③ 爪が薄く柔らかくなることで、爪の巻き込みは自然に軽減し、矯正が不要となる場合もある
④ 再発リスクがある場合は、症状が悪化する前に、爪の一部を処理する手術(保険適用)または矯正治療(自費)を検討
手術や矯正に関しましては、こちらをご参照ください。
内服治療を行う場合は、1日1回・3ヶ月間の服用で完治を目指せる新しい薬剤「ネイリン」を使用いたします。
根本的な改善には爪そのものの状態を整えることが大切ですので、ご検討ください。
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