足の相談室

歩き始めの子のO脚

2025.10.14

きなこさん

10歳未満 女性

関東地方

1歳半になる娘が生理的O脚ではあるが内反下腿、ワイドゲート、内旋歩行と診断されました。歩き方にかなり癖があります。小児科ではレントゲンも問題ないし経過観察で良いでしょう、と言われたのですがいつ頃改善されるのか不安です。同じような症状のお子様を診たりされてますでしょうか。
院長

桑原 靖

お問い合わせいただきありがとうございます。
1歳半のお嬢さまが「生理的O脚」「内反下腿」「ワイドゲート(足幅を広くとる歩き方)」「内旋歩行(つま先が内側を向く歩き方)」と診断されたとのことですね。

結論から申し上げますと、この時期のO脚や歩き方の特徴は、多くの場合、成長の過程で自然に改善していき、
一般的に、成長に伴って次のように変化していきます。

1〜2歳頃:歩き始めの時期は、ほとんどのお子さんがO脚(内反膝)です。下腿(すねの骨)がやや内側を向き、足を広げて安定を保つための自然な姿勢です。
3〜6歳頃:O脚が次第に改善し、今度は一時的にX脚(外反膝)になります。この時期のX脚も「生理的外反」と呼ばれ、正常な発達段階のひとつです。
7歳以降:膝の角度が整い、成人と同じような軽い外反(まっすぐな脚)に落ち着きます。

「内反下腿」や「内旋歩行」は、関節や筋肉の発達が未熟な時期に多く見られる状態です。
股関節やすねの骨、足のねじれ具合が成長とともに変化し、多くは7歳頃までに自然とまっすぐな歩き方に近づいていきます。

ただし、次のような場合には一度専門的な評価を受けておくと安心です。
・歩くときに大きくよろける
・片足だけ明らかに形が違う
・痛みや転倒が多い
・7歳を過ぎてもO脚や内旋が強く残る

当院でも、同じようなご相談を多くいただいております。
必要に応じて、歩行の解析やフットスキャン、レントゲン撮影などを行い、発達の段階や荷重バランスを確認します。
もし筋肉のバランスや足裏の接地に偏りがある場合には、リハビリテーションや靴・インソールのアドバイスを通して、正しい成長をサポートしていきます。

1〜2歳の時期は、まだ足の形や歩き方が大きく変化する途中段階です。
「歩き方が少し変」と感じても、それは発達のプロセスであることがほとんどです。
焦らずに見守りつつ、必要なときに専門的なチェックを受けることで、安心して成長を見届けていただけると思います。

なにかありましたら、いつでもご相談ください。

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歩き始めの子のO脚

コメント 2

  • きなこ

    お世話になっております。
    早速のご丁寧なご返信をありがとうございました。

    成長の過程で自然に改善していくことが多いとのことで少し安心いたしましたが、実際の歩き方を見ていただいた上で、どの程度の状態なのか専門的なご意見を伺いたく思っております。

    参考までに、現在の歩行の様子を動画で添付いたします。
    もし可能であれば、一度受診させていただき、靴の選び方や日常で気をつける点なども含めてアドバイスをいただけますと幸いです。

    お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

    • 院長 桑原 靖

      ご連絡ありがとうございます。
      本日、当院の理学療法士2名と義肢装具士2名で動画を拝見いたしましたところ、全員が「やや生理的範囲を超えている」との見解でした。
      ただし、対応策については意見が分かれ、経過観察を推す意見のほか、夜間のみ装具を使用する方法を提案する意見もありました。

      もしお時間が許すようでしたら、一度ご来院いただき、直接拝見できればと思います。
      ビル内の共用スペースにはベビールームもございますので、乳児のお子さま連れでも問題ございません。
      ご検討ください。

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