足の相談室

重複爪(ちょうふくそう)と爪下血腫(そうかけっしゅ)

2025.9.21

みちさん

50代 女性

関東地方

内出血をおこした足の爪が横にひび割れを起こしている。治療していただけますか。
今年5月に坂道を数時間歩いたことにより、両足爪に内出血を起こした。現在、爪の伸びは右の方が良いようで、出血部分も上半分に上がってきている。左は、まだ上の方へあがってこない。右の爪が8月位から、ふやけたように変色してきていたが、完全に横線に割れていることを先日発見した。痛みがでたら、怖いので、爪がはがれないよう、保護していただいたり、なにがしかの治療、見ていただきたいのだが、可能でしょうか。体質はもともとアトピーで、そこから炎症を起こすことはよくある体質です。カポジ水痘症 や、表祖、ジベルばら色粃糠疹等既往経験あり。
10月から保険証が変わるので、入手まで10日位かかる。何かある可能性、痛くなったり、はがれたりの可能性は高いですか。今のうちに早めに見て頂いた方が、その後がスムーズか。ご連絡いただけますと幸いでございます。宜しくお願い致します。
院長

桑原 靖

今回の爪の状態について、順を追ってご説明いたします。

まず、頂いた情報から推察しますと、どちらの爪も一度、根元付近から浮き上がってしまっているようです。その原因は、爪の下に生じた出血によるもので、血液が爪と爪床(爪の生える土台部分)の間に入り込み、そのまま固まってしまったと考えられます。

一度浮き上がってしまった爪は再び土台にくっつくことはありません。そのため、今ある古い爪はその位置にとどまり続けます。その下からは新しい爪が少しずつ生えてきますが、この新しい爪は古い爪や血の塊を下から押し上げながら伸びてきます。現在の状態を拝見すると、すでに新しい爪が半分程度まで伸びてきているように見受けられます。今後は古い爪が徐々に押し出され、最終的には自然に脱落していく見込みです。

ただし、この過程の中でいくつか注意点があります。
• 爪の下に残った血の塊は、細菌感染の温床となることがあります。
• 浮いてしまった爪と皮膚の間には垢や汚れがたまりやすく、それも感染源になり得ます。

このような理由から、浮いた部分の爪はできる範囲でご自身で切っておくことをおすすめします。それによって新しい爪が伸びやすくなり、清潔も保ちやすくなります。

もし当院にお越しいただけるようでしたら、余分に残っている古い爪をこちらで除去し、新しく生えてきた爪がスムーズに伸びるようにケアを行うことが可能です。特に急を要する処置ではありませんので、痛みや炎症などの症状がなければ、10月以降に受診いただいても問題ございません。

以上をまとめますと、今回の爪は「古い爪が残ったまま新しい爪が下から伸びてきている途中」という経過であり、最終的には自然に入れ替わる見込みです。ただし感染のリスクがあるため、浮いた爪の管理を適切に行うことが大切です。

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重複爪(ちょうふくそう)と爪下血腫(そうかけっしゅ)

コメント 1

  • みち

    院長先生へ

    ご返信をありがとうございます。
    とても丁寧にご説明頂きありがとうございました。
    本日 爪が 割れてしまいました。
    飛び出てきたので 絆創膏で抑えてます。

    痛みが出ないことを祈り、予約日を待ちます。
    どうぞ宜しくお願い致します。

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