走ることを諦めたくない
全ての方へ。

ランニング人口は過去最高の1,055万人まで増加する一方、悩みを抱える方も増えています。

ランニングで繰り返しの衝撃が積み重なることで、足・膝・脛・股関節など下肢のさまざまな部位に障害が生じます。一歩ごとに体重の2〜4倍の負荷が足にかかるため、わずかなズレが慢性的な痛みへとつながります。

本外来では、足専門医と理学療法士が連携し、画像診断・動作分析・筋力評価を組み合わせて障害の根本原因を特定します。痛みを抑えるだけでなく、「なぜ起こったのか」を解明し、再発を防ぐための個別プログラムを立案します。

ランニング人口の増加

なぜランニング障害は起こるのか

マラソンランナーにおける障害発生部位

出典:Taunton et al., Br J Sports Med 2002;36:95–101(n=2,002)

42.1%

が膝で発生

42.1%
足部/足首 16.9%
下腿 12.8%
股関節/骨盤 10.9%
その他 17.3%

ランナーの約4割が膝の障害を経験。膝・足部・下腿の3部位だけで全体の約72%を占めます。いずれも繰り返しの衝撃と身体的な不均衡が重なることで発症しやすく、適切な評価と段階的な対策で多くは予防・改善が可能です。

ランニング障害の多くは、以下の3つの要因が重なることで発症します。いずれかひとつを「治す」だけでは再発を繰り返すため、複合的な評価と対策が必要です。

身体的要因

Physical Factors

  • 筋力・柔軟性の不均衡
  • 足部アーチの崩れ(扁平足・ハイアーチ)
  • 股関節・膝のアライメント不良
  • 足首の可動域制限
  • 体幹安定性の不足

トレーニング要因

Training Factors

  • 急激な走行距離の増加
  • インターバル・ペース走の過負荷
  • 休息・回復期間の不足
  • ウォームアップ・クールダウン不足
  • 週間走行距離の急増(10%ルール違反)

環境・装備要因

Environmental Factors

  • シューズの不適合・劣化
  • 走路の硬さ・傾斜(片側傾斜路)
  • インソールの不適合
  • フォームの癖(オーバーストライド等)
  • 気温・路面状況の急変

主な評価・治療内容

画像診断・動作分析・身体機能評価を組み合わせ、障害の根本原因から再発防止まで一貫してサポートします。

足専門医による診察と理学療法士による詳細評価を組み合わせることで、「どこが痛いか」だけでなく「なぜ痛みが生じたか」を解明します。ランニングフォーム・筋力バランス・関節可動域を多角的に分析し、あなただけの改善プログラムを立案します。

足専門医による診察・画像診断

レントゲン・超音波(エコー)を用いて骨・腱・靭帯の状態を精密評価。立位荷重でのX線撮影も可能です。

ランニング動作分析

理学療法士がランニングフォームを評価。着地衝撃・骨盤の傾き・膝の内側倒れ(ニーイン)などを確認します。

筋力・柔軟性・アライメント評価

股関節外転筋・大腿四頭筋・下腿三頭筋などの筋力バランス、足部アーチ・膝・骨盤のアライメントを詳細に評価します。

物理療法・徒手療法

超音波治療・低出力レーザー・手技療法などを組み合わせ、炎症や疼痛の軽減をはかります。

個別リハビリプログラム

障害部位と原因に応じた筋力強化・柔軟性向上・神経筋コントロール訓練を段階的に実施します。

シューズ・インソール指導

足部形態・アーチ特性に合わせたシューズ選びのアドバイスと、必要に応じたカスタムインソール作製を行います。

復帰プログラム・セルフケア指導

再発を防ぐ復帰スケジュールの立案と、日常的なケアルーティンを習慣化するための自主トレ指導を行います。

競技復帰へのロードマップ

1

Phase 1

患部外トレーニング

  • 炎症コントロール
  • 体幹強化
2

Phase 2

負荷の漸増

  • 両脚ジャンプ
  • 片脚スクワット
3

Phase 3

動作改善

  • フォーム修正
  • ランニングドリル
4

Phase 4

段階的競技復帰

  • Walk & Jog
  • Return to Run

「痛みが消えた=治った」ではありません。

機能が回復して初めて復帰が可能になります。

対象となる方

以下に当てはまる方は、ランニング障害特別外来の受診をお勧めします。

  • 走るたびに同じ場所が痛む・繰り返す
  • 他院で「安静にするように」と言われたが改善しない
  • 大会(フルマラソン・ハーフ等)に向けて治したい
  • 走行距離を増やしたら足・膝・脛が痛み始めた
  • フォームの問題を指摘されたが具体的な改善方法が分からない
  • シューズを変えたら痛みが出た・悪化した
  • 痛みをかばいながら走り続けているが限界を感じている

対応疾患

下肢全体のランニング障害に対応しています。

膝まわりの障害

  • ランナー膝(腸脛靭帯炎)
  • 鵞足炎
  • 膝蓋骨軟骨軟化症
  • 膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

足部・足関節の障害

  • 足底腱膜炎(足底筋膜炎)
  • 足関節捻挫後遺症
  • 足関節不安定症
  • モートン病(中足骨間神経腫)
  • 種子骨障害
  • 外反母趾に伴う障害

下腿・腱の障害

  • アキレス腱炎・アキレス腱症
  • アキレス腱周囲炎
  • シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
  • 疲労骨折(脛骨・中足骨・舟状骨等)
  • 後脛骨筋腱炎・機能不全
  • 腓骨筋腱炎・腱鞘炎
  • 長母趾屈筋腱炎

股関節・複合的な痛み

  • 股関節インピンジメント(FAI)
  • 腸腰筋炎・腸腰筋腱炎
  • 慢性的な足・膝・脛の痛み全般

担当医師

飯村剛史医師

飯村 剛史 医師

足のクリニック表参道 理学療法士

火曜日・木曜日 診療

理学療法士として足部・下肢スポーツ障害の評価・治療に長く携わる。ランナーの動作分析と障害予防を専門とし、趣味ランナーから競技者まで幅広く対応。自身もランニングを続けており、患者の気持ちに寄り添った診療を心がける。

@iimura_running でランニング情報発信中

Message from the Therapist

「痛みと付き合いながら走る」をゼロにしたい

ランナーの多くは、多少の痛みを「仕方ない」と思いながら走り続けています。でも、痛みはからだからのサインです。そのサインを無視し続けると、疲労骨折など深刻な障害につながることもあります。

大切なのは、痛みの「場所」だけでなく「なぜそこに痛みが出るのか」を突き止めることです。フォームのクセ、筋力のアンバランス、シューズとの相性――それらが複雑に絡み合っています。ひとつひとつ丁寧に紐解き、あなたが安心して走り続けられるようにサポートするのが私の役割です。

「また走れるかな」と不安に思っているなら、まず一度ご相談ください。

飯村 剛史(医師)

ランニング障害特別外来のご予約

【インターネット予約】スポーツ足外来:飯村を選択後、「ランニング障害特別外来」をお選びください。
【電話予約】03-6434-1082「ランニング外来受診希望」とお伝えください。

持ち物のご案内

リハビリテーション受診時には、普段ランニングに使用している「シューズ」をご持参ください(摩耗具合・アライメント確認のため)。また、インソールを使用中の方はそちらもお持ちください。

専用問診のお知らせ

「ランニング障害特別外来」には専用の問診がございます。共通問診後の「専門外来を予約しましたか?」で「ランニング外来」を選択し、続く質問にお答えください。→ web問診はこちら