お問い合わせありがとうございます。
【現在の状態について】
いただいた経過とお写真を拝見する限り、私自身はレトロニキア(爪甲後方陥入症)の状態だった可能性が高いのではないかと考えています。
レトロニキアでは、本来先端へ向かって伸びるはずの爪が正常に移動できなくなり、その下で新しい爪が伸び続けます。その結果、古い爪が爪の根元付近に停滞し、痛みや腫れ、炎症を引き起こします。
今回の経過からは、3月頃に起きた炎症をきっかけに、停滞していた最上層の古い爪が少しずつ前方へ動き始めているように見えます。そして、その下では新しい爪が伸びてきている可能性が高そうです。
【透明な液体について】
押した際に出てくる透明な液体については、膿というよりも浸出液と思われます。
古い爪は体にとって異物であるため、その周囲で異物反応が起こり、浸出液が出ることがあります。
現時点のお写真からは、感染を強く疑う所見は認めません。
【新しい爪は見えていないだけかもしれません】
「穴の奥に爪が見えないので、本当に新しい爪が生えているのだろうか」と不安に感じられているかもしれません。
しかし、生え変わり始めの爪は非常に薄く、皮膚との境界が分からないほど透明なことがあります。そのため、実際には新しい爪が存在していても、肉眼では単なる皮膚にしか見えないことは珍しくありません。
【感染を予防するためのケア】
爪の根元の隙間は細菌の温床になり得るため、入浴時には石鹸とシャワーで内部まで十分に洗浄してください。
また、浸出液が固まって出口を塞いでしまうと、内部で細菌が繁殖しやすくなります。清潔を保ちながら、浸出液が自然に排出できる状態を維持することが重要です。
【受診を検討した方がよいサイン】
・赤みが強くなる
・腫れが再発する
・痛みが増す
・黄色や白色の膿が出る
・熱感が出る
といった変化があれば、感染を併発している可能性がありますので、早めの受診をおすすめします。
【最後に】
レトロニキアであった場合、古い爪が徐々に押し出され、新しい爪へ置き換わることで自然に改善していくことも少なくありません。
現在の状態を見る限りでは、停滞していた爪が動き始め、正常なサイクルへ戻ろうとしている途中のように見えます。
快方へ向かうことを願っております。

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