手足口病のあとに爪が浮いたり、剥がれたりする現象(爪甲脱落症)は、小児では時々みられる病態です。ウイルス感染後に、一時的に爪の根元(爪母:そうぼ)の働きが低下し、爪の成長が止まることで生じます。発症から1〜2か月遅れて症状が出ることが多く、ご心配になる親御さんも多いのですが、通常は爪母自体が回復するため、時間とともに問題なく新しい爪へ生え変わることがほとんどです。
一方で、保育園で足の爪を噛んでしまっているというエピソードからは、現在の主な問題は「慢性的な機械的刺激(外力)」である可能性が高いと考えます。
爪は、根元の爪母から一定方向に押し出されながら伸びていきますが、噛む・いじるという刺激が繰り返されると、爪表面に凹凸が生じたり、割れたり、正常な方向へ伸びにくくなることがあります。特にお子さんの爪は柔らかいため、少しの外力でも形が乱れやすい傾向があります。
同じようなお子さんは実際に多く、当院としては、まずは「噛めない環境づくり」を優先します。そのため、第一選択としては、「カムピタ」のような商品の使用をおすすめしています。
それでも改善が難しい場合には、爪の凹凸を整えたうえで人工爪を装着し、物理的に噛みにくい状態をつくることもあります。
また、市販の可愛いネイルシール、可能であればご本人の“推し”のデザインを貼ることで、「大事にしたい」という心理が働き、噛む癖が改善するケースも少なくありません。
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アルコール綿などで油分を取ってから貼付
いずれにしても、現在の凹凸がある状態ですと、引っかかりが気になって余計に触ったり噛んだりする悪循環に入りやすいため、一度爪の表面をきれいに整えてあげるのがよいかと思います。


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