足が痛くなる原因 -3つのパターン-

足の活動限界値かつどうげんかいち(痛みがでるボーダーライン)

体は外から大きな力が加われば痛みとして感じ、無視して同じ動作を繰り返せば壊れてしまいます。足に関してはその候補となる原因が多く存在し、日常生活において痛みは防御知覚、即ち壊れる前の危険信号として機能しています。
痛みを感じ、そのまま続けることで障害がでてしまうこのボーダーラインを活動限界値(閾値いきち)といいますが、これを超えてしまうには3つのパターンがあります。

  • ノーマル

① 活動限界値の低下

体の関節や筋肉は絶え間なく動いていないと、その機能はすぐに低下してしまいます。足の場合は活動限界値が下がり、体を動かしていなければ、いざという時に少し動いただけで痛みを自覚してしまいます。自宅にこもってリモートワークを続けていた人が、急に出勤しただけで足が痛くなってしまう理由はこれにあたります。
それ以外にも「フット・エイジング」とは加齢と生活習慣にともなう足の構造変化によって、対策をしなければその機能と活動限界値は日々低下していきます。

  • 活動限界値の低下

② 裸足や足に合わない靴での運動(防御力の消失)

オンラインレッスンの普及にともない、今まではスタジオでシューズを履いておこなっていた激しい運動を自宅内でおこなう機会が増えてきました。もちろんシューズを履いておこなえばよいのですが、自宅内では多くの人が裸足でおこないます。このため足をサポートするものがなくなり、そこにかかる負荷が一気に増えて痛みとして現れてしまいます。
その他、縄跳びなども人気ですが必ず足に合ったシューズを履いておこなうようにしましょう。
足に合わない靴や脱げやすい靴を履いて動いた場合も同じで、バランスを維持しようと無意識のうちに余計な筋肉を動かしてしまい、すぐに疲れたり痛くなったりします。

  • 負荷の増大

③ 急に運動をはじめた(負荷による限界値超え)

日頃の運動不足を解消しようと一念発起して急に運動をはじめる人がいます。しかしながらこれは逆効果で、カロリーは消費できても足は不健康になってしまいます。また、痛くなってしまうのは運動が足りないからだと思い、更に負荷を大きくすることで、足だけでなく膝や股関節まで痛めてしまう人もいます。無理な運動で改善するものではありませんので、痛みを感じたら中断し、痛くならない範囲でおこなってください。
ランニングをはじめるのであれば自宅の周囲からおこない、少しずつ距離を伸ばしていくようにすれば足の活動限界値は上がっていきます。

  • over use

  • トレーニング

新型コロナ感染症で、つらく長い自粛生活が続きますが、少しずつ体を動かして健康状態を取り戻しましょう。

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