足のクリニック監修治療対象疾患
陥入爪(巻き爪) かんにゅうそう
「巻き爪」は爪が内側に巻いているだけのことを指し「陥入爪」はこれに炎症を起こして痛みを伴うものをいいます。ひどい場合には爪が趾(足ゆび)の皮膚を突き破り、細菌感染を起こして膿がでたり、炎症性の肉芽(にくげ)というものができて出血や悪臭を発生させます。
一見、陥入爪を発症する原因は爪にあると考えがちですが、必ずしもそうではなく足の構造の崩れに関わるものが多くを占めます。
本来足の爪は趾の真下から正しく力がかかっていないと巻いてしまう傾向にあり、例えば趾が浮いている方や、寝たきりの方などは爪が巻いてしまいます。
扁平足や外反母趾などの方は母趾(親ゆび)が捻れてしまっていて、真下から均一に正常な荷重がかからず、爪が巻いてしまいます。
また、爪が巻かなくても趾への荷重が不均一である場合、趾の皮膚と脂肪がよじれてしまい、爪が皮膚にささるのではなく、よじれた趾が爪に向かって食い込んでいくようになります。
強剛母趾がある場合、正しい踏み返し動作ができないため趾先で踏み返すようになり、やはり爪が変形を起こします。
爪の幅が広いという方も陥入爪となるリスクが高くなります。
子供の爪はとても薄いため、外力の影響を受けやすく、例えばハイハイを行なうときは母趾で蹴りながら前に進むため、爪が反り返ってしまうことがほとんどです。歩きはじめるようになると、高いところに手を伸ばそうと、つま先立ちをするために母趾に大きな力がかり、やはり爪が割れたり変形してしまうことが多いです。子供の場合の多くは成長により正常な形に戻りますが、状態によっては変形が進むこともありますので、ご心配なことがあればご相談ください。
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陥入爪を発症するメカニズム
<陥入爪になりやすい方>
・浮き指
・寝たきり
・外反母趾・扁平足・強剛母趾などの指の変形
・幅広の爪など
陥入爪になりやすい状態の方が深爪をしてしまうと、陥入爪発症します。爪を深く切りすぎること(いわゆる深爪)が陥入爪の直接原因ではありません。
陥入爪の原因は「爪ではないことが多い」ため、足のクリニックでの陥入爪治療は患者さんの足の状態や生活スタイルなどを考えながら、一緒に治療方針を決定していきます。重症の場合はきちんと外科的な治療を行い、根本から完治を目指す必要もあります。
<足のクリニックの治療法>
■VHOワイヤー療法:ワイヤーを挿入して爪を矯正する方法です。足のクリニックで採用しているのは、VHO巻き爪矯正ワイヤーというもので、他のワイヤー治療と比較し、爪が短い方でも装着でき、邪魔にならないのが特徴です。ワイヤー挿入時の痛みも最小限です。足のクリニックはVHOの実施施設に認定されています。保険外診療となりますので、費用などについての詳細はお問い合わせください。
* 施術の詳細はこちらをご参考ください
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VHOワイヤー療法
■手術治療:一般的にフェノール法と呼ばれており手術時間も15分程度です。手術後は歩いて帰宅ができ、翌日からは入浴の際に手術部位をよく洗って、外用薬を塗るだけです。完治までの期間や通院回数が非常に少ないことが特徴です。
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手術治療(フェノール法)
■セルフ矯正:矯正と再発と繰り返していては時間も費用もかかるため、自宅で市販の矯正器具を使用することも選択肢のひとつです。最近では大学病院に勤務している足の専門医が、巻き爪で困っている方々のために研究・開発をした「ネイル・エイド(一般医療機器 クラスⅠ)」という製品がありますので、症状が軽度、もしくは再発予防等での使用に適しています。
ネット通販での購入が可能で、何回でも繰り返し使うことができます。
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ネイルエイドによる矯正
■局所麻酔併用での矯正治療:従来の矯正治療では困難であり、かつ手術治療では爪の幅がとても小さくなってしまうことが予想されるような変形に対して行います。手術環境下で爪の変形を平らな状態へと矯正した後、ネイルエイドを装着して外れないように医療用プラスチックで固定します。初回処置時のみ痛みが強いので局所麻酔を併用しますが、その後の通院では必要ありません。
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局所麻酔をおこなっての矯正治療